近年関心・重要性の高まっている JavaScript ですが, それにともなってたくさん書籍が出てきているような気がします. そんな最近の js 本を分かる範囲でまとめてみました. 出版日順. ほぼ未読ですみません.

Professional JavaScript for Web Developers

2009-01-14 発売. 未読.

JavaScript の言語仕様から DOM などクライアントサイド, ライブラリや開発ツールまで, ひと通りおさえた本のようです. 発売は1年以上前ですが, 初心者・他の言語は経験があるけれど js は初めてというプログラマにお勧めの本らしいです.

jQuery Cookbook / jQuery in Action

2009-11-19 発売. 未読. 訳本あり. / 2010-06-15 発売. 未読.

jQuery の本も沢山出ています. 近年では jQuery がほぼデファクトスタンダードになっているし, 注目度は当然高くなっているようです.

Building iPhone Apps with HTML, CSS, and JavaScript: Making App Store Apps Without Objective-C or Cocoa

2010-01-19 発売. ほんのちょっとだけ目を通した.

Objective-C ではなくて HTML+CSS+JS で iPhone アプリを作りましょうという本. 方向性が良いですね. こちらで全文が無料で読めます.

High Performance JavaScript (Build Faster Web Application Interfaces)

2010-03-23 発売. 未読.

JavaScript の高速化について扱った本. コーディングやアルゴリズムレベルの話から, コードの minify, deploy や測定・プロファイリングのためのツールなど, 全般的に扱っているようです. 作者は Yahoo! のフロントエンジニア.

JavaScript Cookbook

2010-07-19 発売. 未読

JavaScript のクックブックですが, HTML5 や ECMAScript 5 にも対応しているようです.

JavaScript Patterns

2010-09-14 発売. 未読.

コーディングのベストプライスからデザインパターンまで, js のパターン・アンチパターンについての本らしいです. Crockford の The Good Parts よりもたぶんモダンな内容なんでしょうか. レビューによると js 中級者向けのよう. 作者は Yahoo! で YSlow のチーフアーキテクトをやっている人です.

Closure: The Definitive Guide

2010-09-17 発売. 未読. 訳本あり.

初め, クロージャで本が一冊? と勘違いしたのですが, そうではなくGoogle の Closure についての本です. 近年は HTML5 等によりクライアントサイドでできることが増加し, その分 js で大きなコードを書く場面も増えていると思います. そのような状況を考えると, closure のようなライブラリの重要性が今後増えて行きそうです.

Test-Driven JavaScript Development

2010-09-19 発売. 未読

JavaScript での TDD を扱っている興味深い本. TDD はもちろん node.js などのサーバサイド js へも言及されているそうです. @jxck_ が読んでいて面白そうだなと思ったものです.

【2010-11-18 追記】

コメント欄で @Ehren さんにもご指摘いただいたのですが, 本書では node.js とそのテストについて紹介されているそうです. 今のところ書籍で node.js が言及されているのはこれくらいのようです.

jQuery Pocket Reference / Canvas Pocket Reference

2010-12-15 発売予定.

今年末にサイ本の David Flanagan 著の jQuery と Canvas のリファレンスが出るらしいです.

JavaScript: The Definitive Guide, 6th edition

(リンクは第5版ですが, 第6版の話です.)

2011-02 発売予定. 読書中.

David Flanagan による JavaScript 本, いわゆる "サイ本" です. 現在第6版が執筆されており, 執筆中のものが "rough cuts edition" として, オライリーのサイトから pdf を購入できます.

JavaScript: The Definitive Guide, 6th Edition - O’Reilly Media

第5版に比べ多くの情報が増えており(ページ数も1000ページ超), なかなか気合が入っているようです. HTML5/ECMAScript 5 への対応はもちろんのこと, 関数型言語風の書き方や, jQuery などのライブラリについてなどの章も増えていて, 5版を読んだ人にとっても読む価値のある改訂だと思います.

Secrets of the JavaScript Ninja

2011-02-28 発売予定. 読書中.

jQuery の作者 John Resig 著. jQuery をはじめ, js のライブラリを書くにあたっての色々なテクニックを紹介しています. 最初の章でテストを扱っていたり, その後も関数, クロージャと続いていて面白いです. 中級者向けの本と紹介されていましたが, 基本から丁寧に説明してくれているので, 個人的には別言語の経験がある人などはこの本を読んでから, サイ本などの言語仕様的な本を読むといいような気がします.

正式な発売は来年ですが, MEAPで執筆途中のpdfが買えます. 若手IT勉強会では現在この本の読書会をやっています.

• Secrets of the JavaScript Ninja: John Resig, Bear Bibeault: 8601400825082: Amazon.com: Books
• Manning | Secrets of the JavaScript Ninja
• Learning Advanced JavaScript (前半の関数・クロージャ・プロトタイプの章の内容と一部関係があります)

まとめ

あらためてリストアップすると, やはり多くの本が出ていているなという印象です. 傾向としては,

• HTML5 / ECMAScript 対応版. サイ本やクックブック, パターンなど, 現状に合わせたモダンなテクニックを紹介しているものです.
• jQuery関連. js のライブラリの決定版になりつつある jQuery への注目は当然高いようです.
• js での大規模開発のための本. TDD や Closure, 高速化など. js でできることが増え, ブラウザ上のリッチアプリケーションなど, js を使った大規模開発のケースが増えるにつれ, このような需要が高まってきているのではないかと思います.

今後はやはり node.js などサーバサイドが盛り上がるんじゃないかと思います. まだ本になっているものは知っている範囲では無いのですが, 書籍化のプロジェクトは走っているようです. 以下は Yahoo! Press & O’Reilly から出版予定の本らしいのですが, Preview 版の pdf がダウンロード可能です.

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