09 Feb 2021

情熱プログラマーを (約10年ぶりに) 読んだ

情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方
ChadFowler (著), でびあんぐる (著, 翻訳) 形式: Kindle版

ぜんぜん意図していなかったが、なんとなく目に入ったので手にとって読み、やる気が出た。良かった。

「いい仕事」をするエンジニアの行動パターンがひたすら書いてある本。かつ自分はその行動習慣を持っておらず、身につけたいと思っている人の目線で書かれている。一生懸命に (でも計画的に) 頑張って努力して、いい仕事できるようになろうぜ、という汗臭いノリがある。人生を楽しいものだと思っている人と、しんどいものだと思っている人の二種類がいるとして、作者は後者だと思う。自分も後者だと思っていて、この感覚の近さが自分としては良い。

10 年弱前にも読んだことがあったのだけど、当時は初めての転職をする直前だか直後だったと思う。その時はこの本に気持ち的に助けられて、転職後の会社で受けたメディアのインタビューでもこの本の引用をした覚えがある。10 年経った現在、キャリアにどん詰まっている最中で、ある意味当時と近い状況かもしれない。そんな今読んでもいい本だった。

今回印象に残った部分のメモ。

  • 11. 魚の釣り方を学ぶ
    • 老子の「魚を与えれば、一日食べていける。魚の取りかたを教えれば、一生食べていける」というエピソードをソフトウェア開発になぞらえて、ツールの使い方だけじゃなく仕組みを知るようにしようという話
    • 例えばバージョン管理システムやフレームワークの仕組まで掘り下げる
    • 抽象化されている中身を理解するようにしようというのはよくある話だけど、それを日常つかっているツールやフレームワークをとっかかりにするというのが本当に正しいと思った
  • 15. 一に練習、二に練習
    • 楽器演奏の練習をなぞらえて、とにかく「練習」しようという話
    • ミュージシャンがどれだけ練習しているかをイメージすると、たしかにやらなきゃなとなるので良い
    • 公開前提できれいにアウトプットしようとするのではなく (それも大事だが)、プルリクは出さないつもりでローカルだけで OSS をビルドして何か機能追加してみるなど、楽器の練習のように下手でも見えないところでとにかくやるというのが良かった
  • 52. 昨日よりよく
    • おおきなことを一気にやろうとすると、現在との差分がでかすぎてしんどいので、昨日よりちょっとだけ良くするのを繰り返せという話
    • 1 コミットだけでもいいから毎日していって、継続すれば積み重なって大きな違いになるよというような話
    • ライフステージの変化で可処分時間が激減し、気持ち的にしんどかったが、この考え方に切り替えられてよかった