18 Oct 2008

Eric Sink on the Business of Software 革新的ソフトウェア企業の作り方

Eric Sink on the Business of Software 革新的ソフトウェア企業の作り方

Eric Sink on the Business of Software 革新的ソフトウェア企業の作り方

ISV(Indipendent Software Vender) を運営する方法について、ユーモアたっぷりに説明している本。ISVとは、

  • ソフトウェア製品を作る
  • 作りたい製品を構想する
  • マーケティングして販売する
  • 規模は小さい(多くても社員数50人くらい)
  • 自己資金の私企業であることが多い
  • ゆっくりと成長する

だいたいこんなような形態のソフトウェア企業のことです。その中でも特に開発者一人だけでやるISVのことを、マイクロISVと呼んでいます。

本書の内容は、どういう人を雇うべきか、とか、マーケティングやセールスなど、開発者向けに、小さな企業をやっていくにはどうすればよいかを説明しています。こう聞くと、純粋に技術が好きで経営などあまり興味がない人は、面白くなさそうと感じるかもしれませんが、むしろそういう人こそ読んで損はないと思います。というのも、ここで語られている、ISVやマイクロISVという形態が、とても興味深く、今後のキャリアを考える上での良いヒントになるからです。大企業のSEや下請会社のプログラマとは違い、また上場を目指してガツガツやってるベンチャーとも違い、ここで示されているISVのように、自分たちの製品に腰をすえて取り組んで、ゆっくり成長していく会社をやる、というのは、魅力的な選択肢のひとつだと思います。将来も長く開発をやりたいなあと考えている人は、一読の価値があると思います。